あらすじ  都内私立高校の卓球部合宿中、女子部員の石川香奈子が何者かに殺害された。  現場となったコテージの一室は、ドアには鍵が掛かり、窓には鉄格子が嵌っていた。 完全なる密室殺人だったのである。  殺された香奈子は、どういう訳か頭髪を全て刈り取られ、頭皮が一部損失していた。  卓球部OBの東大落語研究会部員、田村誠は、この不可解な事件の謎を解き明かそ うと独自の調査を試みる。  そんな中、第二の犠牲者が出た。卓球部顧問の佐野が自宅で刺殺され、家が全焼し たのだ。しかし田村はその現場を見て、犯人の正体に関する決定的な手掛かりを掴む。  石川香奈子殺害現場の付近を調査中、田村はコテージの外で不自然になぎ倒された 花を発見する。その花からは、血液反応が見られた。それについて彼は、「この花は 石川香奈子の幽霊になぎ倒され、血を流したのだ」という奇妙な推理をする。  花が血を流す……。果たしてその真意は…?